amazonの在宅勤務が「進化」から「出社回帰」へ。その経緯と私たちが学ぶべきこと

日本の在宅勤務を積極的に取り組んでいる企業のひとつに**amazon(アマゾンジャパン合同会社)**がありました。
「ありました」——過去形です。
2019年、私はこの記事でamazonの在宅勤務募集が契約社員から正社員に、時給制から月給制に「進化」したことを嬉しく紹介しました。
しかし2025年、amazonは週5日フル出社を義務化しました。
出社回帰の象徴とも言えるこの出来事。何が起きたのか、そして私たちは何を学ぶべきなのか、お伝えします。
まず振り返り:2019年のamazonは在宅勤務に本気だった
雇用形態の進化
以前は**「契約社員」で正社員登用あり**でした。
それが2019年の募集では・・・

なんと最初から正社員での募集に変わっていました。

キャリアアップについても説明されていて、amazonの本気度が伝わってきたものです。
給与の進化
以前は契約社員スタートなこともあり、時給制でした。
時給1000円 試用期間あり(入社後3か月間、条件の変更無し) 22:00~翌5:00までは時給25%UP(1250円) 残業代別途支給
それが正社員採用に伴い・・・

月給制に変わりました。
当時、私は「革新的な企業代表として、在宅勤務を広げて欲しい」と書きました。
そして2025年、まさかの出社回帰
2024年9月、amazonのアンディ・ジャシーCEOが衝撃的な発表をしました。
「COVID発生前のようにオフィスに戻ることを決定した」
2025年1月から、大半の従業員に週5日のフル出社を義務付けたのです。
米巨大テック企業としては初の全面的な出社回帰でした。
現場では混乱も
出社回帰が始まった直後、各拠点では大きな混乱が起きました。
- デスクが足りない — 従業員が一斉に出社したため座席が不足
- 会議室が取れない — リモート前提だったオフィス設計が裏目に
- 駐車場が満車 — 通勤再開で駐車スペースが足りない
コロナ禍でオフィスを縮小していた企業が一斉に出社を求めた結果、物理的な受け入れ体制が追いつかなかったわけです。
AWSジャパンも同様に
AWSジャパン(amazon傘下)も2025年1月から原則週5日のオフィス出社に移行しました。
かつてフルリモートの求人を積極的に出していたamazonが、わずか数年で正反対の方針に転換したことになります。
この出来事から学ぶべき3つの教訓
教訓1)企業のリモート方針は変わりうる
amazonの事例が教えてくれるのは、「今はリモートOK」でも将来は保証されないということです。
入社時はフルリモートだったのに、数年後に出社を求められるケースは、amazonに限らず増えています。
だからこそ、面接時に「今後、出社方針が変わる予定はありますか?」と確認することが大切です(ステップ5)で詳しく解説しています)。
教訓2)amazonだけが在宅勤務ではない
出社回帰がニュースになると「もう在宅勤務は終わり」と思ってしまいがちです。
でもそれは違います。
- NTTグループは約5.3万人がリモートワークを継続中
- ReWorks、Relasic、Reworkerなどフルリモート専門の転職サイトが充実
- doda のリモート求人は約11万件
amazonが出社に戻っても、在宅勤務の求人はむしろ増えています。
教訓3)「ここでしか働けない」と思わないこと
amazonのように大企業1社に在宅勤務の夢を託すのはリスクがあります。
大切なのは、複数の選択肢を持っておくことです。
フルリモート専門サイトと大手転職サイトの両方に登録し、常にアンテナを張っておくこと。これが出社回帰時代の自衛策です(ステップ2)で詳しく解説しています)。
★ まとめ
2019年に在宅勤務の正社員採用に踏み出したamazonが、2025年にフル出社に戻った。
この事実は、在宅勤務を目指す人にとって大きな教訓になります。
でも、悲観する必要はありません。
amazonが出社に戻っても、在宅勤務で働く道はたくさんあります。
2026年は出社回帰の流れがある一方で、在宅勤務を求める人は過去最高に増えています。大切なのは、一社の動向に一喜一憂するのではなく、自分の選択肢を広げておくことです。
amazonには私が2019年に書いたように**「地球上で最もスタッフを大切にする企業」**になって欲しいと今でも思っています。
でも、あなたの在宅勤務への夢は、amazon以外でもきっと叶えられます。
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